混合肌とは
混合肌は、カサつく部分とベタつく部分が混在している肌のこと。
日本人に多い肌質とも言われています。
鼻やおでこなどのTゾーンには皮脂が多くテカリもみられ、フェイスラインやあごのUゾーンには乾燥を感じます。
混合肌には、
◎普通肌と脂性肌の混合
◎普通肌と乾燥肌の混合
◎乾燥肌と脂性肌の混合
この3つのタイプがありますが、Tゾーンが脂っぽくなり、Uゾーンは乾燥するという点で共通します。
混合肌の症状と原因
混合肌は、肌の水分量が不足し、肌の水分と油分のバランスが崩れた状態です。
肌が乾燥すると、角質層で働くバリア機能が低下し、さまざまな肌トラブルを招きます。
混合肌も、そのひとつなので、「乾燥」が混合肌の原因です。
肌のバリア機能を働かせる成分には、
肌の中の水分を留める役割の「細胞間脂質」
肌表面の膜となって、水分の蒸散を防ぐ役割の「皮脂膜」
があり、肌の水分と油分のバランスが大きく影響するのです。
肌の水分量が不足しているうえに、皮脂の分泌量も不足している部分は、乾燥状態。
肌の水分量が不足することで、皮脂の分泌量が水分量よりも多くなってしまった部分は、オイリーに。
もともと、額、鼻などのTゾーンは皮脂が出やすい場所で、頬やフェイスライン、口周りといったUゾーンは皮脂が出にくい場所なので、Tゾーンが脂っぽくなり、Uゾーンが乾燥するという2つの状態が混在して混合肌になってしまいます。
混合肌と乾燥性脂性肌
混合肌と同じ区分にある乾燥性脂性肌ですが、状態が少し異なります。
混合肌は、乾燥肌と脂性肌両方の性質を持っている肌。皮脂の分泌量にバラつきがあり、部位ごとに肌の性質が変わるのが特徴です。
乾燥性脂性肌は、乾燥肌の性質のみ持っている肌。どこの部位もゴワゴワする、突っ張るといった肌の症状が多くみられます。部位ごとの皮脂の量に大きな違いがあらわれないのが特徴です。
自分の肌がどちらか分かりづらい人は、お風呂上がりや洗顔後の肌の状態で見分けましょう。
肌に何もつけない状態で少し時間を置き、突っ張りを感じるなら乾燥性脂性肌、突っ張りを感じないなら混合肌です。
混合肌になりやすい体質
どんな体質でも、混合肌になりやすいのです。
気の不足と停滞、血の不足と停滞、水の不足と、不足している要素が多く、巡りが悪くなっていることがあげられます。
日頃の生活、食事と、性格的な面も含めて、混合肌になりにくいカラダと心を養うことが大切になってきます。
混合肌になりやすくする要因
◎生活環境の変化に伴う心理的疲労、ストレス
◎睡眠不足
◎食生活の乱れ、栄養の偏り
◎女性ホルモンバランスの乱れ
◎皮膚の乾燥を引き起こす疾患・遺伝
◎肌質に合わないスキンケア
などがあげられます。
不要な気遣いや心配事、ちょっとした不安などの心理や精神面も影響しています。
混合肌の人は、日常のちょっとしたトラブルが肌トラブルに発展していると考えてもいいでしょう。
自分の中で抱えすぎていることを整理する時間を取ってみては?
客観的な視点が参考になると思うので、信頼のおける人に話を聞いてもらうのもいいかもしれません。
混合肌のケア
混合肌の場合、脂性肌よりなのか、乾燥肌よりなのかを見分けましょう。
普段は乾燥肌なのに、時々脂っぽく感じる箇所がある。
逆に、普段は脂性肌なのに、一部だけ乾燥しているように感じる。
部分的・・・が鍵です。
混合肌は部分ケア
脂性になりやすい部分、乾燥性になりやすい部分を把握しましょう。
部分によって、スキンケアを変えることが混合肌のスキンケアになります。
乾燥肌ケアで済ませいていたら、ニキビが出来やすくなったりします。
逆に、脂性肌ケアで済ませていたら、乾燥が目立ち、カサついてしまいます。
脂性部分が強く出てくるTゾーンは、脂性肌向けのケア。
その他は、乾燥肌向けのケアをします。
基本のケアは保湿を重視して!!
混合肌のスキンケアのポイントは保湿です。
クレンジングや洗顔の際にゴシゴシ擦ったり、日に何度も洗ったりすると、かえって肌のバリア機能が損なわれます。
洗浄力の高いクレンジング剤、洗顔料は避けましょう。
洗浄力が高いものを選んでしまうと、肌の保湿成分も一緒に洗い流すので、肌の乾燥が進んでしまいます。
クレンジング剤については「クレンジングの方法と選び方」で紹介しています。
洗顔も、肌に負担をかけないことが大切です。
洗う時の力加減や、洗い流す時の水の温度にも気をつける必要があります。
「洗顔の基本を知って美肌になろう!!」で紹介していますので、参考にしてください。
洗顔後の肌の水分量はどんどん減少していきます。できるだけ早く保湿しましょう。
乾燥するUゾーン(頬やフェイスライン、口周り)を中心にしっかり水分と油分を与えます。
気になるオイリーな部分には、水分をきちんと与え、油分はUゾーンをケアした後の手に残っている量で十分です。
Tゾーンに薄くつけることで、肌表面からの水分の蒸発を防いでくれます。
UVケア
紫外線は、肌のバリア機能を低下させ、乾燥させます。
季節を問わず、日焼け止めや帽子などを使い、しっかり紫外線対策を行いましょう。
日焼け止めには、「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」のものや、低刺激のものを選ぶようにすると肌の負担が軽減されます。
冷房・暖房による空気の乾燥
エアコンは、空気中の水分も一緒に吸収する仕組みになっているので、冷房・暖房問わず、長時間の使用で空気が乾燥します。
湿度が50%以下になると、空気が乾燥している状態です。
空気が乾燥すると、肌も乾燥しやすくなり、バリア機能が低下します。
加湿器を使うなどして、部屋の湿度を肌にとって理想的な60~65%にできるよう工夫しましょう。
食生活を見直す
混合肌を改善するためには、栄養に気を使った食事が大切です。
◎ニンジンやカボチャ、ブロッコリーなど、ビタミンCとβカロテンが豊富に含まれる緑黄色野菜を積極的に摂る。
◎動物性の脂肪の摂り過ぎには気をつける。
◎お肉に変えて、豆腐、納豆などの大豆製品から植物性タンパクを多く摂る。
などありますが、バランスの良い栄養を摂ることが、健康な肌をつくります。
日々の食事に意識を向けて、少しずつでも変えていくことをおススメします。
混合肌を改善していくまとめ
◎脂性部分と乾燥部分に適したスキンケア
◎UVケアを忘れずに
◎日頃からバランスの良い食事を意識する
◎適度な運動
◎良質な睡眠のため、寝る1時間ほど前からは飲食を控え、テレビやスマホの視聴を避けてリラックスタイムを取る
◎心理・精神面のストレスケア
いかがでしたか?
日本人の7割は混合肌だと言われます。
周りへの目は行き届くけれど、自分を疎かにしがちな日本人とも思えませんか?
混合肌は自分をきちんと意識して、適した対処をできるように促しているのかもしれません。
自分のこと、きちんと見て、感じて、対処していく力をつけましょう。