自律神経とは
自律神経は、全身に網の目のように張り巡らされている「末梢神経」のうちの一つです。
体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経があります。
内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために、この2つの神経がバランスを取りながら、24時間働き続けています。
わたしたちの意思とは関係なく働いているので、コントロールするのが難しい働きでもあります。
自律神経が乱れる原因
日の出とともに動き、日の入りとともに休む。
人の正常な状態は、自然に習った生活習慣で生きることです。
しかし、現代社会では、自然より優先しがちなことが沢山ありますよね。
つまり、現代社会の状態がすでにストレスを生む温床となっているというのが事実です。
自律神経は、ちょっとしたことでバランスを崩して、体調不良に直結してしまいます。
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①精神・身体的ストレス
代表的なところでは、家庭環境や社会においての人間関係の悩み、将来や経済的なことなどの不安、仕事のプレッシャーがあげられます。
緊張しっぱなしだったり、不安がぬぐえずにいたり、悩み事を多く抱えていたり・・・。
精神的ストレスは切りがありません。
また、オーバーワークによる過労、不慮の事故や怪我、さらに言うと、音や光、温度なども身体的なストレスとなります。
人がストレスを受け続けると、その負荷や刺激に対処するため、交感神経が優位に働きます。
活動的にカラダを保つことで、いつ何時の何事にも対処できる状態にし、自分を守ろうとするのです。
そうなると、副交感神経とのバランスも崩れてしまい、自律神経を乱す結果になってしまいます。
②昼夜逆転などの不規則な生活習慣
自律神経は、カラダにもともと備わっている一定の生体リズムに従って働いています。
生体リズムは、睡眠や体温、血圧などの生命活動を決まった周期で変動させ、朝になると目が覚めて、夜になると眠くなるなどの生活習慣をコントロールしています。
24時間営業が当たり前になった現代では、夜働く人たちも多いと思います。
昼夜逆転の生活は、活動と休息のリズムを逆転させるので、生体リズムを狂わせます。
また、夜遅く食べたり飲んだり、強い光を浴びたりしても、カラダはその時間を活動時間と勘違いして、活動と休息のリズムを乱してしまい、生体リズムを乱します。
不規則な睡眠、食事、不摂生などは、活動と休息のリズムを乱し、生体リズムを狂わせるので、生体リズムに従って働いている自律神経のバランスまで乱してしまうことになるのです。
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③病気や疾患
更年期障害などのホルモンバランスの乱れから自律神経が乱れることもあります。
慢性的な自律神経の乱れは、自律神経失調症になって、悪循環になることも。
自律神経と腸の関係
腸は自律神経と密接な関係があってお互い影響し合っています。
腸のぜんどう運動を司っているのは副交感神経です。
交感神経が優位になると腸の働きは弱まり、副交感神経が優位になると腸の働きは活発化します。
人はストレスが溜まると交感神経が優位になるため、腸の動きが鈍くなり、便秘などを引き起こすのです。
腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを良くすることは、自律神経のバランスを整えることにもつながります。
また自律神経のバランスが整うと腸の働きも良くなります。
腸は第二の脳?!
腸と脳は密接なつながりがあることが分かっています。
腸は独自の神経系体を持っていて、脳の指令がなくとも自活できる器官なのです。
腸で発生した情報を脳に送っていることも分かっています。
体に害のあるものが腸に侵入すると、それが瞬時に脳に伝わり、下痢などの症状にあらわれ、排泄されるのです。
自律神経と腸と脳の関係は、24時間リアルタイムで情報を交換して、バランスを整えようとする働きをしてくれています。
自律神経と腸と肌
自律神経を整えることは、腸活に繋がり、お肌にも繋がっています。
生活リズムを整えて、自律神経を正常化させることが、健やかな肌に欠かせないのです。
自律神経を整えよう
自律神経は、一定の生体リズムに従うことは先にも書きました。
まずは、生活の見直しから始めましょう。
朝起きてから、就寝までの自分の行動はどうなっているでしょうか?
一日を振り返ってみましょう。
紙に書き出すと、全体像がイメージしやすく、より気づくことがあると思いますよ。
自律神経を整えるポイント
①精神的ストレスに強くなる
自分の抱えているストレスの原因と対処方法を見つける努力は必要です。
仕事のことなら、ビジネス書を読んで、ヒントを得る。
対人関係なら、心理的なことの知識を増やすと気づきが多くなります。
自分の中で不安を生み出している原因を捉えるためにも、カウンセリングを受けてみる。
いろんな方法と対処法の本もたくさん出ていますから、自分に合うものを探すことです。
②リラクゼーションできる時間を作る
自律神経は、緩急をつけてあげると、バランスが整いやすくなります。
ダラダラ仕事を続けるのをやめる。
考えごとをする時間はしっかり区切りをつける。
頑張ることに時間は割けても、休息に時間は割けないという意識があるなら、改めましょう。
しっかり働いたら、十分なリラクゼーションをとることも必要です。
心地のいい音楽を聴きながら、読書などをして過ごす。
ぬるめのお湯にゆったりと時間をかけて浸かるバスタイム。
アロマオイルなどでリラックスできる香りを楽しむ。
など、自分なりのリラックス法を見つけ、その時間を過ごしましょう。
③適度な運動を心がける
毎日の中に、散歩したり、ヨガやストレッチをする時間をつくりましょう。
それがたとえ5分でも構いません。
カラダ全体を動かしている実感が伴うことが大切です。
④楽しく食事をする
TVやスマホを見ながらなどの「ながら食べ」をやめる。
家族がいるなら、出来るだけ家族と一緒に食事を味わいましょう。
一人の食事でも、しっかりと味わい、食べる喜びを見つけましょう。
カルシウムを摂る食卓を心がけると、カルシウムが神経の緊張を鎮めてくれるので、精神的なイライラ防止にもなります。
⑤普段から呼吸を意識する
いろんな呼吸法がありますが、あまり囚われないでOKです。
ゆっくり吸って、ゆっくり吐く・・・という深呼吸をします。
イライラしているときは、呼吸が浅く、脳に血がのぼりますから、深呼吸をして全身に血を巡らせましょう。
普段から深呼吸を意識してれば、交感神経が落ち着き、仕事もはかどったりします。
⑥病院で相談する
いろんなことを試したけど、原因不明な体調不良が続くときは、病院に行くことです。
自己診断ではなく、専門家の意見を聞きに行くという感覚でOK。
意外な原因が見つかったり、隠れていた病が見つかったりすることもありますから。